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県費旅費の実態(横浜市中学校のアンケートより)

2004年6月23日
神奈川県教育委員会
委員長 平出 彦仁 様
教育長 曽根 秀敏 様
神奈川教育問題懇談会
  
 
共済組合給付金、旅費等の現金管理に関する事故をなくすための要求書
 
 日頃より地方公務員法第52条の規定に基づく教職員の勤務条件改善について、ご理解とご努力をいただき深く感謝しております。
 さて、横須賀市の学校事務職員による共済組合給付金、旅費等の横領、教員による修学旅行積立金の横領の事件が発生しました。こうした行為は教育公務員として許されない行為であり、怒りを禁じ得ません。
 私たちは、ここ数年来に渡って提出している「教育予算編成要求書」で、旅費の本人口座振り込みを要求し、また「前渡金受領職員」たる校長がその責務を自覚した行動を取るように貴教育委員会に指導を求めてきたところです。
 具体的に直近の例をあげれば、「21世紀を担う夢のある学校制度の確立をめざした2004年度 教育予算編成要求書」では、
「(4)県費負担教職員の給与事務については、昭和39年の電算導入以降は抜本的な改善がされず、2003年度教育予算5,572億円の95.9%(5,343億円)をしめる人件費の合理的な管理・事務の簡素化をすすめ冗費節減が求められている。
 *運賃改定に伴う通勤手当の改定事務は、電算システムを活用し自動的に給与に反映できるよう事務処理の簡素化、合理化を図ること。
 *扶養手当の15歳加算事務処理については、電算システムを活用し自動的に給与に反映できるよう改善すること。
 *非常勤教職員の賃金支払事務を抜本的に改善すること。
 *旅費支給事務を簡素化し、本人口座に入金するシステムを早急に導入すること。
 *通勤手当を受給し、定期乗車券を持っている区間の旅費を支給しないこと。」
 等を要求し、さらに
「(2)管理職の任用は、教育公務員特例法に基づく「選考」の一部に管理職としての高い人格・人間性・素養・資質・識見等を図るため、保護者・地域・教職員による一定の人事評価を参考にした改革を行うこと。
(3)貴委員会、地教委が任用した管理職で教育者にふさわしくない「問題行動」を引き起こした管理職に対する降格制度の基準を早急に制定すること。このことを踏まえ地教委に指導すること。
(4)教職員の給与が現金支給されている学校の「前渡金受領職員」である校長は、給与支給日に出張、研修等で学校にいない事態を承認しないよう地教委を指導徹底すること。
(5)貴委員会は、「使者選任届」の様式を提示すること。
(6)給料を現金支給で受領することを選択している教職員に「前渡金受領職員」である校長は、夏季休業中の給料日に研修、出張を承認しないよう地教委を指導することと、校長自身が出勤しない状態について貴委員会はどのように考えるているか見解を明らかにすること。」も要求してきました。
 私たちのこうした要求に真摯に対応していただいていれば、今回の事故の一端は防止できたのではないかと残念でなりません。
 共済組合短期給付事務処理状況緊急点検、現金の取扱に関する緊急点検が終了した時点に立って、再びこうした事故を起こさないために以下の点について改めて要求します。

1.旅費支給の改善について 
 (1)旅費支給事務を簡素化し、本人口座に入金するシステムを早急に導入すること。
 
 (2)その前提として、旅費の配当基準を見直し、条例に基づいて計画的に執行するに足る旅費の配当を行うこと。そのために、出張内容ごとの必要額の実態調査を行うこと。
    旅費予算配当の際、学校における旅費予算は教育予算であるとの認識に立つ必要がある。それは校外活動にかかる引率業務は教育活動そのものであることからも明らかである。そして多くの学校では、この経費に旅費予算の多くを割いている実態があることは周知の通りである。計画的な予算執行は、当然のことであり効果的効率的な執行に努めることも当然のことと思うが、昨年、ある教育行政機関職員による発言「旅費の範囲で行き先を考えるべきではないか」(要旨)は、教育行政による教育内容への明らかな介入であり黙視できない。これらは機械的に実施された旅費削減方針により生じた問題であり、機械的な削減が学校の旅費予算になじます、教育活動を拘束するものとなっていることを示したものと考えるが、どのように判断されるのか明らかにされたい。
    今後、旅費予算は各学校の教育活動を支援するものとの観点に立ち、学校配当旅費予算のあり方を見直す(たとえば、修学旅行の旅費予算の算定の仕方を個々の学校の教育計画をもとにしたものに見直す等)必要があると考えるが、見解をうかがいたい。
 
2.給料支給の改善について
 (1)給料口座本人振込をいっそう進める点からも第3口座まで給料振込をできるようにシステムを構築すること。
 
 (2)教職員の給与が現金支給されている学校の「前渡金受領職員」である校長が、給与支給日に出張、研修等で学校にいない事態を生じないよう地教委への指導を徹底すること。
 
 (3)貴教育委員会は、「使者選任届」の様式を提示すること。
 
 (4)「前渡金受領職員」である校長が、給料の現金受領を選択している教職員に対し、夏季休業中の給料日に研修、出張を承認しないよう徹底をはかる指導を各地教委に行うこと。また、校長の給料日の服務実態の調査を行い、その結果及び見解を明らかにされたい。
 
 (5)給料の現金受領と口座振込の実態についての情報を提供されたい。
 
3.共済組合短期給付金支給の改善について
 (1)共済組合短期給付金の本人口座振り込みをさらに進めること。
 
 (2)医療費・短期給付金支払通知書を、所属控えの一覧とは別に作成し、個人通知書を一人一葉のはがき形式として作成し直接個人にわたるようにすること。
 
 (3)共済組合短期給金の本人口座振り込みの実態について情報提供されたい。
 
4.学校納入金の管理の改善について
 (1)管理のあり方を問う前に義務教育諸学校においては義務教育無償の観点から学校納入金について検討されるべきではないか。特に多種類におよぶ学校納入金のうち、教材購入にかかるものについては、そもそも公費でまかなわれるべきであり、このような保護者負担の存在こそが問われ、暫時縮減されるべきものだと考えるが、見解をうかがいたい。
 
 (2)同じ公立学校であるにもかかわらず、各地教委の考え方(教育方針)や財政規模などにより、保護者負担の増減に大きな差があり、このことも管理のあり方に大きな影響を与えている。各地教委における公費私費負担区分の実態を把握し、当面、一定の均衡のとれた適切な保護者負担となるように指導をはかる必要があると考えるが、見解をうかがいたい。 
(3)公費同様、適切な取り扱いが明示され、保護者に対し明確な説明が行えるよう、学校納入金の取り扱いについての「要綱」作成などの対応が図られるべきだと考えるが、見解をうかがいたい。
 
5.調査の結果の情報提供等について
 (1)この間の調査の結果について、全所属に明らかにし、貴教育委員会の方針を明確に示すこと。あわせて調査結果の検討について、本会に対する説明を実施すること。
 
 (2)学校納入金の口座振り込みによる集金についての手数料についての見解を明らかにすること。
 
 (3)一部に、こうした事故をなくするために、「学校事務の共同実施」を進めようとの動きがあるが、本末転倒である。私たちは、管理職員が十分にその職責を果たせる力量の向上を図る手だてをとることと、経理事務の複数担当制を検討すること、そして校内チェック体制・内部牽制組織(含む保護者等による監査体制)などの整備による自浄作用を強化する取り組みこそ重視されるべきであると考える。「学校事務の共同実施」は、共同実施組織内がブラックボックスになるおそれがあることや学校の自主性自立性の確立を阻害する要素が多いと判断しているが、見解をうかがいたい。

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